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他所のブログがメンテ中のためこちらにUP、備忘録。

 米航空宇宙局(NASA)が大気中から採取した彗星のちりの中に、新種の鉱物が
 含まれていることが分かった。


「それでこれが?」
「ああ、新種だ、間違いなく」
「成分分析は全て終わったの?」


 女性研究員は、担当研究員が持ってきたレポートに目を通しながら、尋ねる。
 目の前で頷く担当研究員に、レポートを返して、女性研究員が言う。


「では、これをチームにもどして」


 彼女が言うチームとは、NASA宇宙センターの国際研究チームのことだ。
 担当研究員は軽く会釈して、彼女の研究室から出て行く。


********


 もう長い事、こうしてずっと凍りついた大地の底に押し込められている。
 どのくらいの日月が経ったのか定かではない。
 もう途中で、数える事すら馬鹿らしいと止めてしまったのだ。
 
 あの懐かしい青碧眼の幼き主を考えて、
 失われた日々を悔恨とともに思い起こしながら、
 涙すら瞬時に凍りつくこの暗闇の中で、
 永劫の苦痛と怠惰な倦怠に苛まされている。


********


茶色の髪の制服を着くずした高校生らしき男が、
蒼く髪を染めて暗い目をした少年に話しかける。

「なにそれ、いい色になってんじゃん」

「うっさいな」

「生意気したい年頃ってか?」


 少年が遊んでいた車のゲームのハンドルを、
 思いっきり蹴っ飛ばして、
 画面の中の少年の車はコースアウトし、
 スピンし続けてコース外壁に当たって止まった。


「邪魔すんなよ」


 そう言って、蒼い髪の少年はゲームの車のシートから降り立って、
 高校生に背中を向けて歩き始めた。
 その肩を後ろから掴んで、茶髪の少年が言う。


「遊び続けたいんなら、金少し貸してくれよ」

「やだよ、稼げ、自分で」


 肩を掴まれた手をうざったさそうに振り払いながら、
 少年は高校生を睨んで言う。


「お前じゃあるまいし、稼げっかよ」
 

 茶髪の高校生は、意味ありげな顔をして、
 蒼い髪の少年の顔を覗きこみ、
 嘲りの表情を浮かべる。
 

「コンビ二ででもバイトしろ」

「嘘、マジでそんな事、俺に勧めてくれるワケ?」
 

 茶髪の高校生はふざけた笑いをし続けながら、
 蒼い髪の少年の顎を掴んで、
 その口端に殴られたような青痣があるのに気がついた。
 

「何、殴られてんだよ」

「関係ないだろ、離せよ、いい加減」

 
 手を振り払って、蒼い髪の少年はすたすたと歩いて、
 その場を立ち去って行こうとする。


*********

「さてと私はこの子の味をたっぷり賞味させてもらうこととしよう、
 また連絡するよ」

 
 フォン・ビューロー侯爵は後ろの男にそう告げて、
 シエルの腰にぴったりと掌をあてながら席を立ち、
 シエルを伴って広間を出る。


 ・・・そのトカゲのような手を離せ。
 気色の悪い・・・


 広間の他の客は、部屋を出ようとするシエルに気づき、
 みなじろじろと不躾な視線で、
 服を脱がしその中身を査定するかのように見つめている。


 ・・・いやらしい目つきで、
 僕を見つめるのをやめろ、
 本当にこの客達は腐ってる。
 ところでどのタイミングで薬を盛るか
 考えておかないと、身の破滅だ・・・

 
 シエルは自分を伴い歩く小太りだが、背丈は平均並にある、
 男を観察する。
 髪はやや後退して、広い額を見せ、
 白髪交じりの薄茶色の髪をしている。
 手足は脂肪がついて、短く見えた。

 顔は野心のありそうな肉食獣のような瞳を別とすれば、
 取り立てて目を惹くところはない。
 町の肉屋の主人だといわれれば、
 はいそうですかと納得できそうな顔だ。


 いまのシエルの立場から、この男が肉屋になって、
 これから冷凍庫から吊るした牛肉の塊を切り出すところが
 容易に想像できた。

 決して愛想のいい主人タイプではない。
 黙々と屠殺して、
 カウンターに肉をならべていそうな男だ。


 自分の宿泊する客間の鍵を外して、
 シエルを中にいれすかさず鍵をかける。


 ・・・鍵など何の意味もないのに・・・


 部屋の中でシエルは、
 薬を入れられそうな飲み物がないか、
 すぐにチェックし始めた。


 ベッドサイドの水差しか、
 飲み物用の棚には幾多の酒瓶がおいてあり、
 どれと決めて事前に入れるのは難しそうだ。


 フォン・ビューローはさっさと上着を脱ぎ捨て、
 ソファーに腰掛けて、立ち尽くすシエルを呼ぶ。


「こっちにおいで、
 そんなとこに、つっ立ってないで」
 

「何かお飲み物でも・・・」


「別にいい」


 フォン・ビューロー侯爵は、
 動こうとしないシエルに苛立ち、
 つかつかと近づいて、シエルの腕を強引に引っ張り、
 ソファーに座らせた。

 また撫で回される感覚に、気色の悪さで、
 悲鳴を上げそうになりながら、
 必死に薬を飲ませようと、シエルは考えをめぐらせている。



「すみません、僕、喉が渇いちゃって」

「男娼が偉そうに」


 吐き捨てるように言われた、
 頭をがつんと殴られるような侮蔑の言葉に、
 一瞬にしてシエルは顔色を失う。
 怒りでシエルの身体は、震えてきた。


「こんなに震えて、
 初めてというわけでもあるまいに」


 そう言いながら、半ズボンの上からその部分を撫でられて、
 思わずシエルは声大きく怒鳴る。


「やめろっ!」


 その瞬間男の強烈な張り手が、シエルの顔に直撃した。

*******


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